JR東日本「タイ」の空港鉄道などから技能実習生受け入れ 大宮で車両整備



JR東日本は2月6日、タイからの技能実習生を初めて受け入れると発表した。大宮総合車両センター(さいたま市)で車両整備の実習を行う。

タイのスワンナプーム空港アクセス鉄道「エアポートリンク」。【画像:popprach/写真AC】

JR東日本が受け入れる技能実習生は男性5人・女性1人の合計6人。2月末に来日して外部機関で事前研修を受けたのち、4月1日にJR東日本に入社する。

6人のうち2人はタイ国鉄(SRT)子会社で、バンコクのスワンナプーム空港アクセス鉄道「エアポートリンク」を運営する「SRT Electrified Train Company」(SRTET)に所属。残る4人はタイ国内送出し機関「JYT Projects Recruitment」での一般公募になる。

団体監理型の技能実習制度を活用し、3年間の実習を計画。職種は「鉄道車両整備職種(走行装置検修・解ぎ装作業)」で、台車や輪軸など走行装置のメンテナンス業務に従事。職場内訓練(OJT)を通じて分解・検査・修繕・組立の技能習得を目指す。鉄道車両整備職種は2022年4月、技能実習移行対象職種に追加された。

メンテナンス業務の例。【画像:JR東日本】

JR東日本によると、同社はこれまでも冷凍空気調和機器施工職種や鉄道施設保守整備職種で、ベトナムから累計22人の実習生を受け入れている。修了済みの実習生11人は2021年度に実習を修了し、ベトナム帰国後は鉄道などの企業で活躍。現在実習中の11人は2025年度に修了予定という。

JR東日本は今後もさまざまな国からの受け入れや実習分野の拡大を進める方針。日本政府が外国人の在留資格である特定技能に鉄道分野が追加された際には、現在の受け入れ施策を特定技能に先行する初期トレーニングと位置付け、さらに長期の人材育成プログラムを構築していくとしている。

《関連記事》
タイ国鉄「キハ183系」外観が変化 JR北海道からの譲受車「日本語表記」残す
ベトナム国鉄「キハ40」輸入、運輸省は同意せず