JR西日本は10月3日、北陸新幹線のW7系電車を本年度2021年度から2023年度にかけ156両(13編成)を新製増備すると発表した。基本的な仕様は従来のW7系と同じだが、機能の追加や車内設備の変更などが図られる。
まず本年度2021年度中に3編成を投入する。このうち2編成は2019年の台風19号で浸水し廃車になったW7系の代替車。残り1編成は、2024年春の北陸新幹線・金沢~敦賀間の延伸開業に向けた増備車だ。その後も敦賀延伸開業に向け、2022年度に7編成、2023年度に3編成を順次投入する。
増備車は台車の異常・予兆を検知する台車モニタリング装置や、車両への着雪防止機能を搭載。JR西日本はこれにより安全・安定性を向上させるとしている。
車内には車椅子用のフリースペースを確保。バリアフリー法に基づく公共交通移動等円滑化基準の改正を受けて導入する。また大型の荷物置場を増設し、1~10号車の客室内と11号車デッキスペースに設置。停電時も水洗使用が可能なトイレを一部に設置する。
W7系は2014年の北陸新幹線・長野~金沢間の延伸開業にあわせて開発された車両。JR東日本のE7系と同型で、基本的な仕様に違いはない。今年2021年10月3日、本年度2021年度中に投入される編成のうち代替車1編成の6両が金沢港に到着して陸揚げされた。今年2021年中には営業運転に入る予定だ。
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