タンザニア~ブルンジ「標準軌鉄道」着工 内陸国からインド洋に抜けるルート構築



東アフリカのタンザニアとブルンジを結ぶ標準軌鉄道の着工式典が8月16日、ブルンジ中部のムソンガティで開かれ、ブルンジのエヴァリステ・ヌダイシミエ大統領とタンザニアのカシム・マジャリワ首相が出席した。

タンザニア~ブルンジ標準軌鉄道の着工式典会場。【画像:ブルンジ政府】

この鉄道はウヴィンザ(タンザニア)~ムソンガティ(ブルンジ)の282kmを結び、タンザニアに5駅、ブルンジに3駅を設ける。軌間は1435mmの標準軌。すでに一部が完成しているタンザニア標準軌鉄道と接続し、内陸国のブルンジからインド洋に面したタンザニア最大都市のダルエスサラームまで鉄道による物流ルートを構築する。

工事期間は6年を見込む。このほか、ブルンジからコンゴ民主共和国などに延伸する構想もある。

タンザニア~ブルンジ標準軌鉄道の位置(赤)。【画像:OpenRailwayMap/OpenStreetMap、加工:鉄道プレスネット】

タンザニアの従来の鉄道は軌間が狭軌の1000mmか1067mmで輸送力が小さい。このため、タンザニアでは総延長1800kmに及ぶ標準軌の鉄道が計画され、昨年2024年に一部の区間が開業している。ブルンジは現在、鉄道が存在しない。

※追記(2025年8月22日2時37分):誤記を修正しました。

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