京急川崎駅の「パタパタ」撤去完了 フラップ式案内装置、関東の駅から姿消す



京急電鉄は京急川崎駅ホームに設置していた「フラップ式列車発車案内表示装置」の使用を2月11日限りで終了した。これにより関東の鉄道駅からすべての「パタパタ」が姿を消した。

京急川崎駅のホームから撤去された「パタパタ」。【撮影:草町義和】

フラップ式の案内表示装置は、文字を上下に分けて印刷した複数の薄い板を回転させることで案内を表示する装置。回転時にパタパタと音を立てることから「パタパタ」とも呼ばれる。

日本の鉄道駅では1950年代から列車の発車時刻を案内する装置として導入が進み、ほかにも空港の飛行機発着時刻や証券取引所の株価表示、TBS系列のテレビ番組『ザ・ベストテン』の楽曲ランキング表示などに用いられた。近年は懐古趣味(レトロ)の対象として人気が高まっていた。

その一方で「パタパタ」はLEDやLCDによる案内表示装置の普及で数を減らしている。関東の鉄道駅ホームでは京急川崎駅のみ最後まで残っていたが、老朽化のため2月12日未明までにすべての「パタパタ」が撤去され、LCD式の発車案内装置に置き換えられた。

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