富山港線「100周年」記念乗車券を発売 国鉄線になったが富山地鉄に戻ってきた路線



富山地鉄は7月23日、「富山港線開業100周年 記念乗車券」を発売する。

国鉄時代の富山港線の列車。【撮影:草町義和】

市内電車乗車券210円券(D型硬券)の5枚セットで発売額は1050円。発売期間は7月23日~12月31日だが1000セット限定で売り切れ次第終了する。富山地鉄乗車券センターや電鉄富山駅、南富山駅、西町乗車券センター、路面電車等公共交通案内所で販売する。

富山港線は富山駅~岩瀬浜の7.7kmを結ぶ路線。富山駅~奥田中学校前の1.2kmは道路の路面上に軌道を敷設した併用軌道で、それ以外の区間は専用の敷地を線路が敷かれている。100年前の1924年7月23日、富岩鉄道の路線として開業。1941年には富山電気鉄道(現在の富山地鉄)が買収したが2年後の1943年に戦時買収で国有化された。1987年の国鉄分割民営化ではJR西日本が引き継いだ。

富山ライトレール時代の富山港線。【撮影:草町義和】

2000年代に入ると路面電車方式の軽量軌道交通(LRT)に改良することが計画され、2006年に併用軌道を含むルートに変更したうえで第三セクターの富山ライトレールに移管。2020年3月には高架化された富山駅の高架下に乗り入れるとともに富山地鉄の路面電車線(富山軌道線)への直通化が図られた。これに先立ち富山地鉄が富山ライトレールを吸収合併しており、富山港線の経営が77年ぶりに富山地鉄に戻っている。

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