三岐鉄道(三重県)は2月17日、「三岐鉄道歴史電車」と題した乗車イベントを開催する。通常は旅客列車が乗り入れることがない、JR関西本線の富田駅から列車に乗る。
12時30分、三岐鉄道本社前集合。富田駅構内にある三岐線のホームに移動し、13時18分に富田駅を発車する。東藤原や保々駅、車両工場をめぐり、16時01分に近鉄富田駅に到着して解散。途中、三岐鉄道の歴史に関する講話や貨物に関しての説明がある。
参加費は2000円で50人を募集。申込は三岐鉄道のウェブサイトで受け付けている。締切は1月31日。
三岐鉄道は富田~三岐朝明信号場~西藤原の26.5kmを結ぶ三岐線や近鉄富田~三岐朝明信号場1.1kmを結ぶ近鉄連絡線などを運営。富田駅でJR関西本線、近鉄富田駅で近鉄名古屋線と連絡している。通常、富田発着の列車は貨物列車だけで、旅客列車は近鉄富田~西藤原で運行。旅客列車が富田駅に乗り入れることはない。
開業当初は旅客列車も富田駅に乗り入れており、同駅には三岐線の旅客列車用ホームが設置されている。しかし1970年の近鉄連絡線の開業で大半の旅客列車が近鉄富田駅に乗り入れるようになり、1985年には富田駅に乗り入れる旅客列車が廃止された。
三岐鉄道は今回のイベントについて「1931年より地域の皆様と共に歩んできた三岐鉄道の過去を紐解く車内での講義を交えながらの乗車イベント」「開業当時を体験していただくよう、近鉄富田駅ではなくJR富田駅から出発します」としている。
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