山手線の防犯カメラ「外からリアルタイム確認」まず1編成で試験導入



JR東日本は10月10日、山手線の車両に導入している車内防犯カメラについて、指令室など地上でもリアルタイムに映像を確認できる「地車間通信機能」を導入すると発表した。

山手線の列車。【撮影:草町義和】

まず本年度2023年度末、1編成に地車間通信機能を試験的に導入。営業列車で機能の確認を行い、有用性の検証を行ったうえで山手線の全編成に展開する予定だ。

JR東日本によると、山手線の地車間通信機能は非常通話装置が使われると指令室などでアラームが鳴動。非常事態が発生した列車の列車番号と号車が特定され、すぐに防犯カメラのリアルタイム映像を確認できる。

録画されている映像も指令室などからダウンロードすることが可能。編成内でネットワーク化された映像を地上拠点に伝送することで、通信費などランニングコストを抑えた仕様にしているという。

山手線に導入される地車間通信機能の仕組み。【画像:JR東日本】

JR東日本の保有する鉄道車両の防犯カメラは2019年3月、首都圏の在来線で運用されている約8500両への整備が完了。2021年10月には新幹線で運用されている全1300両の整備も完了した。在来線の地方線区を走行する車両も2019年3月以降に新造された約600両は防犯カメラを設置している。

このほか、新幹線は一部の車両を除いて地車間通信機能を導入済み。在来線のE235系電車やE131系電車などと新幹線のE5系・E6系・E7系・E8系電車は防犯カメラのリアルタイム映像を乗務員室で確認できる。

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