JR西日本は2月20日、「改良型可動式ホーム柵」というホームドアの導入計画を発表した。今後は改良型の設置を基本にホームドアの整備を進めるとしている。
改良型はJR西日本テクシア・ナブテスコとの共同開発。風が抜ける空間を設けて面積を従来型ホームドアの約3分の2に減らし、風荷重を軽減させる。ほかにも構造を見直して軽量化を図り、重量を従来型の約3分の2に抑える。JR西日本はこれにより整備期間の短縮や工事費の圧縮を実現するという。
まず西九条駅と弁天町駅(両駅とも大阪市)に設置する計画。3月に着工し、2024年度中の完成の予定だ。その後は改良型を基本にホームドアの整備を進め、2032年度までにホームドア設置駅(番線)を合計約30駅(120番線)にする計画だ。
JR西日本は昨年2022年8月、鉄道駅バリアフリー料金制度を活用した「ホーム柵・ホーム安全スクリーン」の整備計画を公表している。それによると、ホームドアのほか客の転落時に列車との接触を防ぐシステム「ホーム安全スクリーン」の整備も推進。2032年度までに京阪神エリアの211駅・603番線にホームドアかホーム安全スクリーンを整備する。
ホーム安全スクリーンは、ホームの屋根上に設置したセンサーで客の転落を検知。駅員や列車の運転士に異常を通報し、列車の非常停止の手配を促す。JR西日本は整備に時間や費用がかかるホームドアを補完する対策としている。
《関連記事》
・大阪駅「地下新駅」「新改札」公開 うめきたアクセス「ふすまホームドア」も
・南武線の登戸駅「風圧軽減」新型ホームドア 試作機を1カ月ほど設置