大阪メトロ「10系」ついに引退へ 半世紀の歴史に幕、新型30000系に更新



大阪メトロは6月16日、御堂筋線で運用している10系を7月で引退させると発表した。試作車として登場してから半世紀近い歴史に幕を閉じる。これに伴いヘッドマークの掲出や記念切符の発売などが行われる。

御堂筋線の中百舌鳥駅を発車する10系。【撮影:草町義和】

ヘッドマークは6月21日から7月4日まで掲出。10系1編成で掲出するほか、30000系2編成でも掲出される。

記念切符「10系引退記念1日乗車券セット」は10系などをデザインした1日乗車券4枚と台紙のセット。発売額は3000円で、7月24日の7時から堺筋線北浜駅で特別販売会(1500セット)が行われる。一般販売(2000セット)は7月29日からで、大阪メトロ公式オンラインショップでの販売になる。

引退記念ヘッドマークのイメージ。【画像:大阪メトロ】
記念切符(台紙)のイメージ。【画像:大阪メトロ】

このほか、引退記念グッズとしてキーホルダー(650円から)やクリアファイル(550円)、マフラータイル(1100円)などが販売される予定。ヘッドマークのレプリカ(価格未定)も限定10点で販売される予定だ。また、廃車済みの10系の内部をオンライン上で見られる「3Dウォークスルー」が特設サイトで公開されている。

大阪メトロによると10系は大阪市営地下鉄時代の1973年、20系として試作車4両1編成を谷町線に投入。のちに御堂筋線に転用され、形式名を10系に改めて1976年に運行を開始した。制御装置にチョッパ制御を採用したのが特徴で、抵抗制御に比べ排熱の軽減と省エネルギー化を実現した。

御堂筋線の新型30000系。【撮影:草町義和】

1998年にはリニューアル改造され、一部の編成はVVVF制御に。近年は新型車両の30000系への更新で順次引退しており、今年2022年6月時点で1編成が残るのみという。

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