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事故や災害などの影響で長期運休しているおもな鉄道路線は、2019年12月31日の時点で16線18区間の535.6kmだった。

常磐線は今年3月に全線再開の予定。写真は線路を移設して2016年に再開した区間の高架橋。【撮影:草町義和】

長期運休中の鉄道路線は次の通り。今年2020年中または2020年度中に再開するとみられるのは、このうちの5線6区間、171.0kmだ。もともと利用者が少なかった一部の線区では、再開しないまま廃止する方向で動いているところもある。

JR北海道 根室本線(1)(北海道)

区間:芦別~富良野
距離:28.0km

代行バスが運行中。JR北海道は2019年11月28日時点の情報として「復旧工事には概ね3カ月程度を要する見込み」としており、今年2020年2月下旬~3月上旬には運転を再開するとみられる。

野花南~富良野間でトレーラーに積載した重機が架道橋に接触して架道橋の一部が損壊し、列車を運転できない状態が続いている。

JR北海道 根室本線(2)(北海道)

区間:東鹿越~新得
距離: 41.5km

代行バスが運行中。運休区間を含む富良野~東鹿越~新得間の81.7kmは利用者が少ないことから、JR北海道は再開せずに廃止する方向で動いている。

2016年8月に発生した台風10号の影響で橋りょうの流出など甚大な被害が発生した。

JR北海道 日高本線(北海道)

区間:鵡川~様似(北海道)
距離:116.0km

代行バスが運行中。もともと利用者が少なく、廃止される可能性が高い。

2015年1月に発生した強風や高波の影響で路盤が流出する被害が発生。運休中の2016年にも台風の被害が発生した。沿線自治体はバス転換に向けてJR北海道と協議することを決めている。

三陸鉄道 リアス線(1)(岩手県)

区間:田野畑~久慈
距離:35.4km

北リアス線の一部。代行バスが運行中。今年2020年3月20日に再開の見込み。

2019年10月に日本を襲った台風19号の影響で、土砂の流入や流出の被害が発生した。

東日本大震災に続いて台風による大きな被害が発生した三陸鉄道も今年3月までには全線再開の予定。【撮影:草町義和】

三陸鉄道 リアス線(2)(岩手県)

区間:釜石~津軽石(岩手県)
距離:46.2km

JR山田線の移管区間の一部。代行バスが運行中。今年2020年1月16日に陸中山田~津軽石間が再開する予定。残る釜石~陸中山田間も3月20日には再開の予定だ。

2019年10月の台風19号の影響で、土砂の流入や流出の被害が発生した。

JR東日本 大船渡線(宮城県・岩手県)

区間:気仙沼~盛
距離:43.7km

バス高速輸送システム(BRT)による代行バスが運行中。利用者が少なかったことから鉄道での再開が断念されており、遅くとも今年2020年11月13日付けで廃止の予定。BRTが本格運行に移行する。

2011年3月に発生した東日本大震災による地震と津波で橋りょうや路盤が流失するなど甚大な被害が発生。大きな被害がなかった路盤をバス専用道に改築してBRT化した。

JR東日本 気仙沼線(宮城県)

区間:柳津~気仙沼
距離:55.3km

バス高速輸送システム(BRT)による代行バスが運行中。利用者が少なかったことから鉄道での再開が断念されており、遅くとも今年2020年11月13日付けで廃止の予定。BRTが本格運行に移行する。

2011年3月に発生した東日本大震災による地震と津波で橋りょうや路盤が流失するなど甚大な被害が発生。大きな被害がなかった路盤をバス専用道に改築してBRT化した。

JR東日本 常磐線(福島県)

区間:富岡~浪江
距離:20.8km

代行バスが運行中。今年2020年3月14日に再開の予定で、これにより常磐線は全線が再開。東京と仙台を常磐線経由で結ぶ特急列車の運行も再開する。運休区間のうち複線だった大野~双葉間は単線での復旧になる。

2011年3月に発生した東日本大震災による地震と津波で施設が損壊。これに加えて福島第一原子力発電所事故の影響もあり、復旧工事の着手が大幅に遅れた。予定通り再開すれば、災害による鉄道の長期運休期間(再開されずに廃止された路線を除く)は戦後最長の9年になる見込み。

阿武隈急行 阿武隈急行(福島県・宮城県)

区間:富野~丸森
距離:15.4km

代行バスは運行されておらず、再開のめども立っていない。

2019年10月に日本を襲った台風19号の影響で土砂が流出、流入するなどの被害が発生。宮城県の村井嘉浩知事が鉄道以外の交通機関の導入の可能性に言及(2019年11月25日の定例記者会見)するなど、廃止の可能性も高まっている。

JR東日本 只見線(福島県)

区間:会津川口~只見
距離:27.6km (福島県)

代行バスが運行中。2021年度中には再開の見込み。

2011年7月に発生した豪雨の影響で橋りょうが流失するなど甚大な被害が発生。利用者が少ないため一時は廃止の可能性も取りざたされていたが、福島県が線路施設を所有してJR東日本に貸し付けて列車を運行する「上下分離方式」により復旧、再開することが決まった。

JR東日本 水郡線(茨城県)

区間:西金~常陸大子
距離:11.5km

代行バスが運行中。運転再開のめどは立っていない。

2019年10月の台風19号で袋田~常陸大子間の橋りょう流出や西金~上小川間の橋りょう傾斜などの甚大な被害が発生した。

JR東日本 吾妻線(群馬県)

区間:長野原草津口~大前
距離:13.3km

代行バスが運行中。2020年2月末には再開の見込み。

2019年10月の台風19号の影響で、土砂流入や架線柱倒壊などの被害が発生した。

小湊鉄道 小湊鉄道線(千葉県)

区間:養老渓谷~上総中野
距離:4.2km

代行バスが運行中。再開時期のめどは立っていないが、今年2020年以降の再開を目指している。

2019年10月に発生した豪雨の影響で被害が発生した。

箱根登山鉄道 鉄道線(神奈川県)

区間:箱根湯本~強羅
距離:8.9km

代行バスが運行中。今年2020年秋頃には再開の見込み。

2019年10月の台風19号の影響で宮ノ下~小涌谷間での道床などの流出、蛇骨橋りょうの流出、上大平台(信号場)~仙人台(信号場)間での石流入など甚大な被害が発生した。

上田電鉄 別所線(長野県)

区間:上田~城下
距離:0.8km

代行バスが運行中。運転再開は2021年春頃の見込み。

2019年10月の台風19号の影響で橋りょうが落下した。

台風19号の影響で崩落した上田電鉄別所線の千曲川橋りょう。【画像:玄太/写真AC】

JR九州 日田彦山線(福岡県・大分県)

区間:添田~夜明
距離:29.2km

代行バスが運行中。再開のめどは立っておらず、廃止される可能性も高まっている。

2017年7月に発生した豪雨の影響で線路が流失するなど甚大な被害が発生。利用者が少なかったことから、JR九州は一部のトンネルをバス専用道に改築してバスを走らせるBRTの導入案も含めて提案している。

JR九州 豊肥本線(熊本県)

区間:肥後大津~阿蘇
距離:27.3km

代行バスが運行中だが通勤通学輸送に特化したダイヤ。日曜や祝日は運転しておらず、瀬田駅と立野駅は通らない。本年2020年度内に再開の見通し。

2016年4月に発生した熊本地震の影響で線路が土砂に埋まるなど甚大な被害が発生した。

南阿蘇鉄道 高森線(熊本県)

区間:立野~中松
距離:10.5km

代行バスは運行されていない。2023年夏には再開の見込み。

2016年4月に発生した熊本地震の影響で、日本一高い橋りょうだった第一白川橋りょうが沈下するなど甚大な被害が発生した。

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