大井川鉄道また豪雨で運休 護岸損傷、「トーマス」イベントは内容変更



大井川鉄道(静岡県)は断続的に発生している豪雨の影響で、大井川本線の家山~千頭間を7月26日以降、運休している。翌7月27日から同区間で代行バスの運転が始まった。

大井川本線・抜里~川根温泉笹間渡間の第一大井川橋りょうを走る「きかんしゃトーマス号」。この区間を含む家山~千頭間で運転を見合わせている。【撮影:草町義和】

同社によると、下泉~田野口間で線路の脇にある大井川の護岸が損傷。安全に列車を運転することができない可能性があるためとしている。電気機関車が客車をけん引するEL列車の急行「ELかわね路」や臨時急行も、7月30日時点では8月31日まで運休することが決まっている。

「きかんしゃトーマス号」の運転を含むイベント「デイ・アウト・ウィズ・トーマス」は、8月7日から内容を変更して再開する予定。千頭~井川間の井川線は通常ダイヤで運転されている。

大井川本線は4月以降、新型コロナウイルスと作業トラブル、自然災害の「三重苦」により、断続的に運休と再開を繰り返している。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、4月6日からSL列車「かわね路」を運休。5月13日からは定期運転の普通列車も減便し、代行バスを運転を始めた。

6月13日からはSL列車を除き通常ダイヤでの運転を再開。SL列車「かわね路」も6月20日から再開する計画だったが、前日の6月19日、蒸気機関車の入替作業中に線路を破損する事故が発生。蒸気機関車を修理する必要が生じたため、「かわね路」も運転できない状態となった。一方、「きかんしゃトーマス号」は当初の予定より1カ月余り遅れて6月26日から運転を開始した。

7月2日には、2020年7月豪雨の影響で大井川本線の全線が不通になった。7月11日に新金谷~千頭間の運転を再開し、「かわね路」も電気機関車のけん引で運転を再開。7月23日には金谷~新金谷間の運転も再開したばかりだった。