「秋の乗り放題パス」利用期間が短縮、元に戻る 「青春18きっぷ」の秋季版



JRグループは8月29日、本年度2023年度の「秋の乗り放題パス」の発売計画を発表した。10月14日「鉄道の日」を含む前後の期間、JR線の普通列車を自由に乗り降りできる。発売額や切符の効力は従来とほぼ同じだが、利用できる期間が短くなる。

JR線の普通列車。【撮影:草町義和】

発売期間は2023年9月16日~10月20日で、利用できる期間は10月7~22日の16日間。期間中の連続する3日間に限り、JR線の快速・普通列車の普通車自由席とバス高速輸送システム(BRT)、JR西日本宮島フェリーを自由に乗り降りできる。駅レンタカーの利用特典やJRホテルグループの割引特典も付く。発売額は大人7850円・子供3920円。

快速・普通列車のグリーン車自由席や普通車指定席はグリーン券や指定席券を別に購入すれば乗車可能。乗車整理券やライナー券が必要な列車も同様に対応した切符を別に購入すれば利用できる。グリーン車指定席はグリーン券を別に購入しても利用できない。

普通列車のグリーン車自由席はグリーン券を別に購入すれば利用できる。【撮影:鉄道プレスネット】

新幹線や特急・急行列車は座席の種別にかかわらず、特急券などを別に購入しても利用できない。ただし、佐世保線・早岐~佐世保と宮崎空港線・宮崎~宮崎空港は特急列車の普通車自由席を「乗り放題パス」のみで利用可能。奥羽本線・新青森~青森と石勝線・新得~新夕張は両区間内の相互発着の場合に限り、特急・急行の普通車自由席を「乗り放題パス」だけで利用できる

JR以外の鉄道路線も利用できないが、青い森鉄道線の青森~八戸・青森~野辺地・八戸~野辺地、あいの風とやま鉄道線の高岡~富山、IRいしかわ鉄道線の金沢~津幡の各区間は、快速・普通列車の普通車自由席に乗車してJR線へ通過利用する場合に利用できる。

「秋の乗り放題パス」と組み合わせて使う場合に限り利用できる「秋の乗り放題パス北海道新幹線オプション券」も発売される。北海道新幹線・奥津軽いまべつ~木古内の普通車の空席と道南いさりび鉄道線・木古内~五稜郭の普通列車を1枚につき片道1回利用できる。発売額は大人2490円・子供1240円で、発売期間は9月16日~10月22日。利用できる期間は「秋の乗り放題パス」と同じだ。

「オプション券」を使うと北海道新幹線・奥津軽いまべつ~木古内と道南いさりび鉄道線・木古内~五稜郭を利用できる。【画像:中村昌寛/写真AC】

「秋の乗り放題パス」は春・夏・冬に発売されている「青春18きっぷ」の秋季版といえる企画切符。JR全線の普通列車が乗り放題なのは「青春18きっぷ」と同じだが、有効期間が連続する3日間で1枚を複数人で利用することはできない。その一方、「青春18きっぷ」にはない子供用が設定されている。

利用できる期間は「鉄道の日」を含む10月の16日間だったが、2020年度以降は7日間拡大して23日間に。鉄道開業150周年記念として発売された前年度2022年度の利用期間は10月1~23日だった。今回は7日間短縮して16日間に戻る。

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