無記名「Suica」「PASMO」半導体不足で発売中止 一部は発売継続の例外も



JR東日本・PASMO協議会・東京モノレール・東京臨海高速鉄道の4者は6月2日、一部の交通系ICカードの発売を一時中止すると発表した。世界的な半導体不足の影響によるもの。

発売が一時中止されるICカード。いずれも無記名タイプになる。【画像:JR東日本・PASMO協議会・東京モノレール・東京臨海高速鉄道】

発売が中止されるのは、原則として無記名タイプの「Suica」「モノレールSuica」「りんかいSuica」「PASMO」。いずれもカードの新規発売のみ、6月8日から当面のあいだ発売中止になる。記名式カードや定期券の新規発売、カード障害や紛失時の再発行サービスは継続する。

一部は例外的に無記名カードの新規発売を継続する。「Suica」の場合、青森・盛岡・秋田の各エリアでは5月27日にサービスを開始したばかりで、無記名「Suica」カードを引き続き購入できる。短期間の訪日外国人旅行者向けICカード乗車券「WelcomeSuica」も発売を継続する。

「Suica」が導入された青森エリアの普通列車。【画像:りっくん_/写真AC】

「PASMO」も「PASMO 企画乗車券」「バスの持参人式 PASMO 定期券」など、一部の無記名カードは引き続き購入可能。短期間の訪日外国人旅行者向けICカード乗車券「PASMO PASSPORT」は発売を継続するほか、6月8日から発行手数料500円を期間限定で無料にする。

4者によると、世界的な半導体不足の影響で「Suica」「PASMO」カードの製造メーカーにおいて必要なICチップの入手が困難になっており、当面の必要数量のカードの製造が難しい状況になっているという。

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