越後線・白山~新潟の新駅「駅名発表」着工式と同時に 候補3案の概要



新潟市とJR東日本は6月1日、越後線の新駅「上所駅(仮称)」の着工記念式典などを新潟ユニゾンプラザで行う。2025年春頃の開業を目指す。

越後線の信濃川橋梁を渡る列車。【撮影:草町義和】

着工式には新潟市長やJR東日本新潟支社長などが出席。テープカットを行うほか、開業時の駅名も同時に発表する予定だ。

上所駅は越後線の白山~新潟に設けられる新駅。白山駅から約1.6km、新潟駅から約1.5kmの地点で、近くには新潟南高校や中央卸売市場跡地を再開発したテーマタウンがある。4月に国土交通省が設置を認可した。6両編成に対応した相対式ホーム2面2線の地上駅の計画。駅の南北は既設の地下道を活用して結ぶ。利用者数(乗降人員)は1日に約4600人を見込む。

上所駅の位置。【画像:国土地理院地形図、加工:鉄道プレスネット】
上所駅のイメージ(南側)。【画像:新潟市】

地元組織の上所校区コミュニティ協議会は、駅予定地周辺の住民や学校生徒から開業時の駅名を募集。昨年2022年11月、約650件の応募のなかから3件を候補案として選んで新潟市に要望した。JR東日本はこの候補3案のなかから駅名を選んで6月1日に発表するとみられる。

新潟市の発表による候補案の概要は次の通り。

●上所駅(かみところえき):地域を代表する名称
新駅が上所校区内に位置していることから、「上所」という名称が地域に広く受け入れられている。また、仮称として数年間使用されたことで地域に浸透しており、応募総数の約3割に「上所」の文字が含まれている。

●所島駅(ところじまえき):地域の歴史的背景が感じられる名称
この地域は河口にできた島の名前が起源であり、開拓後は「所島」と称した。明治期の1889年に上所島新田と下所島新田に分立したのち、上所島新田が上所・上所上・上所中に地名変更されたことで、上所島という地名が消滅した経緯がある。新駅の設置場所は現在の上所地区と下所島地区に跨っているため、「所島」とすることで地域の歴史的背景を駅名に反映させることができる。

●南高校前駅(みなみこうこうまええき):利用者にとってわかりやすい名称
最寄りの学校名を名称に用いることで、新駅の場所が利用者にわかりやすくなる。また同校生徒による新駅の利用が多く見込まれる。

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