京王相模原線の橋本駅「移設」前提にまちづくり検討 リニア中央新幹線の連絡駅



神奈川県相模原市は7月27日、リニア中央新幹線との連絡駅になる橋本駅の周辺整備事業の対応方針や今後の想定スケジュールなどを決めた。京王相模原線の移設を前提に計画の検討を進める。

京王相模原線の橋本駅の脇からリニア中央新幹線の神奈川県駅の工事現場(右上)を望む。【撮影:草町義和】

土地区画整理事業などの都市基盤整備事業は8月に都市計画説明会を実施。9~10月に素案の縦覧や公聴会を行い、12月には法定縦覧を実施する。来年2023年には都市計画審議会を開催して3月に都市計画を決定。4月から事業認可手続きに入る方針だ。

このほか、土地利用に関するまちづくり誘導方針(まちづくりガイドライン)の策定に取り組む。今年2022年10月からオープンハウス型の説明会などによる市民意見の聴取を行い、2023年1月から市民の意見を踏まえた検討を実施。8月のパブリックコメントを経て11月にガイドラインを策定する方針だ。相模原市は「京王線駅舎の移設を前提として検討を進めます」としている。

橋本駅はJR東日本の横浜線・相模線と京王電鉄の相模原線が乗り入れている。同駅から300mほど南に離れたエリアの地下にJR東海の中央新幹線・神奈川県駅(仮称)が設けられる計画で、現在掘削工事が進められている。

橋本駅周辺のまちづくり構想図。【画像:相模原市】

構想では交通結節機能の強化を図るため、京王相模原線の橋本駅舎を神奈川県駅寄りに移設する。橋本駅と神奈川県駅のあいだには交通広場を含む「広域交流ゾーン」や「複合都市機能ゾーン」を整備。神奈川県駅の南側に「ものづくり産業交流ゾーン」を設ける。

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