成田・羽田空港アクセス「都心直結線」協議の場設置を国に要望へ 千葉県知事が方針



千葉県の熊谷俊人知事は2月28日、都営浅草線のバイパス線となる新線構想「都心直結線」について、関係する国や鉄道事業者で構成される協議の場を設置するよう国に求めていく考えを明らかにした。

都心直結線の東京駅のイメージ。【撮影:草町義和、加工:鉄道プレスネット】

熊谷知事は千葉県議会2月定例会の一般質問で「県としては機能強化される成田空港のポテンシャルを十分に発揮するためにも都心直結線の整備を早期に進めていく必要があると考えている」とし、「課題解決に向け引き続き国に対し、関係地方公共団体や鉄道事業者などによる協議の場を設置するよう働き掛けていく」と答弁した。

都心直結線(赤)の位置。【画像:国土地理院地図、加工:鉄道プレスネット】

都心直結線は東京都内の押上~泉岳寺間を東京駅経由で結ぶ約11kmの新線構想。大深度地下を活用して建設することが考えられており、押上駅で京成線、泉岳寺駅で京急線と接続して相互直通運転を行い、東京駅と成田空港・羽田空港のアクセス改善などを図る。東京駅からの所要時間は成田空港まで36分、羽田空港まで18分。

一方で総事業費は4400億円と膨大な額になることが見込まれているほか、並行路線となる都営浅草線の利用者減少も考えられることもあり、東京都は同線の整備に消極的な立場を取っている。

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