山手線「日中」に自動運転試験 営業列車が走る環境で初の実施



JR東日本は2月10日、山手線で日中の営業時間帯に自動運転の導入に向けた試験を行うと発表した。グループ経営ビジョン「変革2027」で掲げているドライバーレス運転(無人自動運転)の実現に向けた自動列車運転装置(ATO)の開発の一環。

山手線のE235系。【撮影:草町義和】

E235系1編成を使用。2月中旬から下旬にかけ5日間、日中の営業時間帯に試験を実施する。実際の営業列車と同様、前後に列車が走行している環境で加速・惰行・減速など自動運転に必要な運転機能や乗り心地、省エネ性能などの確認を行う。

JR東日本によると、山手線での自動運転の試験は2018年度、加速定速走行、減速、定位置への停車などの運転機能の試験を実施。2019年度は乗り心地向上や駅間停車防止に関する車両制御の試験、2020年度は列車の最適な群制御など将来の運行管理連携を意識した試験を行っている。

いずれも終電後の営業列車が運転されていない深夜帯に行われており、営業列車が走る日中に自動運転の試験を行うのはこれが初めてだ。JR東日本は2025~2030年頃に山手線などへのATOの導入を目指すとしている。

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