大井川鉄道のSL料金「値上げ」4月から 利用者3分の1に減少、蒸気機関車の増備図る



大井川鉄道(静岡県)は2月25日、「SL急行料金」を4月1日に改定すると発表した。2割以上値上げする。

大井川鉄道のSL列車「かわね路」。【撮影:草町義和】

現在のSL急行料金は大人820円・子供410円。4月1日の改定後は大人1000円・子供500円になる。運賃は改定しない。新金谷~千頭間でSL列車「かわね路号」に片道乗車する場合、4月1日以降の運賃・料金の合計は大人2750円・子供1380円。

大井川鉄道のSL急行料金は2013年、560円から800円に値上げ。2019年10月には消費税率の引き上げで現在の820円になった。同社によると、SL列車は2019年度に22万3000人が利用したが、コロナ禍の2020年度は3分の1の7万4000人に減少。SL列車で運用している蒸気機関車と客車は1930~1950年代に製造されたもので、年を経るにつれて維持費が増大しているという。

同社は今回の料金改定により、今後の蒸気機関車の増備や車両・設備の安全投資、サービス改善を実行し、地域の観光振興における重要な役割を担う事業者としての役割を果たしていくとしている。

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