東武鉄道「SL大樹」に12系「中間展望車」青茶2両、10月「DL大樹」ツアーで披露



12系を改造したオハテ12形(茶色のオハテ12-1)のイメージ。【画像:東武鉄道】

東武鉄道は9月24日、12系客車を改造した展望車をSL列車「SL大樹」「SL大樹ふたら」の客車として導入すると発表した。11月から運転を開始する予定。これに先立つ10月には展望車のお披露目ツアーが行われる。

展望車はオハテ12形の2両(オハテ12-1・2)で、JR四国から譲り受けた12系を改造。車体塗装はオハテ12-1がぶどう色(茶色)、オハテ12-2が青色になる。座席定員は64人。

「昭和30年代の客車」をイメージしたといい、車両の端に開放型の展望デッキを設置し、デッキ内には自由に利用できるベンチを設ける。編成図では中間(2号車)に連結されており、列車の後方は展望できない。客室は4人掛けのボックスシートで大型テーブル付き。窓は開閉可能だ。カウンターやモニター・パンフレット台などを設けたフリースペースも設ける。

オハテ12形の展望デッキのイメージ。【画像:東武鉄道】
オハテ12形の客室イメージ。【画像:東武鉄道】

このほか、車両下部に車外向けのスピーカーを設置し、メロディホーンを鳴らすことができるようにする。メロディー音源は栃木県出身のエレクトーン奏者・倉沢大樹さんが制作。走行中に観光アテンダントの操作により放送する。東武鉄道は「沿線の皆様からのおもてなしに対して感謝を伝えるツール」としている。

オハテ12-1は11月4日に導入。続いて11月13日にはオハテ12-2も導入され、「SL大樹」「SL大樹ふたら」で運用される。

これに先立つ10月17・30日には、東武トップツアーズの企画による「350型で行くDL大樹 展望車お披露目ツアー」が行われる。浅草駅から南栗橋駅まで350形電車で移動し、南栗橋駅からはディーゼル機関車がけん引する客車4両編成(うち中間2両は展望車のオハテ12-1・2)の「DL大樹」に乗車。下今市駅で入替作業の撮影などを楽しみ、再び「DL大樹」に乗って鬼怒川温泉駅へ向かい、鬼怒川温泉駅からは350形で浅草駅に戻る。

旅行代金は通常客車プランが1万5800円、展望車プランが1万7800円。まず東武鉄道公式ファンクラブ会員の先行募集を9月24日17時~27日18時に行い、一般募集は9月28日11時から始める。乗車人員は各日128人。

このほか、11月1日から「12系展望車就役 記念乗車」(1セット1000円)が浅草駅など東武鉄道の55駅で発売される。

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