JR東日本など「インド高速鉄道」支援の新会社設立 電気分野で公社業務の代理・代行



ムンバイ~アーメダバード間の高速鉄道の位置とE5系。【画像:OpenStreetMap(地図)/草町義和(車両)、加工:鉄道プレスネット編集部】

JR東日本、鉄道・運輸機構、海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)の3者は9月1日、「日本高速鉄道電気エンジニアリング株式会社」(JE)を設立した。円借款の政府開発援助(ODA)で進められている、インド西部のムンバイ~アーメダバード間を結ぶ高速鉄道プロジェクトを支援する。

JEは高速鉄道プロジェクトのうち、電車線や配電、変電、信号、通信などの電気システム分野について、発注者のインド高速鉄道公社(NHSRCL)の代理・代行業務を行う。資本金と資本準備金は合計4億9500万円。JR東日本と鉄道・運輸機構が約1.65億円ずつ、JOINが約1.64億円を出資した。

3者によると、ムンバイ~アーメダバード間の高速鉄道プロジェクトでは「日本の独自技術である新幹線方式」が採用されている。新幹線の建設主体として技術的な知見を持つ鉄道・運輸機構と、運行主体としての知見を持つJR東日本、海外インフラ事業の専門的知見を持つJOINの3者が連携することで、プロジェクトのスムーズな推進と日本企業の参入促進につながることが期待されるという。

ムンバイ~アーメダバード間の高速鉄道は全長508km。ムンバイ都市圏の人口はデリー首都圏に次ぐ2番目の約2075万人で、アーメダバード都市圏も7位の約635万人だ。2017年に着工し、開業は2023年の予定だったが、少なくとも1年遅れる見通し。英国の鉄道誌『レールウェイ・ガゼット・インターナショナル』が2017年6月17日に報じたところなどによると、車両はJR東日本のE5系新幹線電車が導入されるという。

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