国交省の宇宙開発プロジェクト「月にロープウェイ整備」技術開発を継続



国土交通省は4月26日、宇宙無人建設革新技術開発推進事業(宇宙建設革新プロジェクト)について、本年度2024年度の技術研究開発の実施対象(継続分)として12件を決定したと発表した。輸送関係では、ロープウェイやリフトに用いられている索道の技術を活用した月面開発向け運搬システムの技術開発が選ばれた。

月面基地のイメージ。【画像:宇宙航空研究開発機構】

国土交通省や熊谷組によると、太陽光が届かない月面のクレーター内部や洞窟内では運搬路のリスクを軽減するため、作業環境対応に優れた自動化技術が必要になる。運搬システムの開発では架線集材の索道技術を活用するほか、架設資材を改良した簡易支柱と可搬性の高いウインチを開発。遠隔化・自動化の制御により、インフラなどの早期復旧が可能になる技術の開発を目指す。

開発した運搬システムは月面での物資搬入や採掘資源の運搬などに加え、月面空洞の調査や基地建設の資材運搬に使用することも想定しているという。

月面開発向け運搬システムの架設イメージ。【画像:国土交通省】

月に移動するイメージ(静岡県道360号渡ヶ島横山線の道路標識)。【撮影:草町義和】

宇宙建設革新プロジェクトは政府の宇宙開発利用加速化戦略プログラム(スターダストプログラム)の一環として2021年7月に決定。国土交通省が文部科学省と連携して実施している。索道技術を活用した運搬システムの開発は熊谷組を代表者とし、ほかに住友林業・光洋機械産業・加藤製作所・工学院大学が参加している。

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