日独の鉄道博物館「姉妹館提携」締結 共同企画展の開催など



日本の鉄道博物館(さいたま市)とドイツのDB博物館(ニュルンベルク市)が姉妹館提携を締結した。DB博物館で7月11日18時(現地時間)、調印式が行われた。

日本の東京駅(左)とドイツのベルリン中央駅(右)。【撮影:草町義和】

調印式には鉄道博物館の大場喜幸館長やDB博物館のゲッツェ館長など約40人が出席。記念品としてJR東日本の新幹線E5系電車とドイツ高速鉄道(ICE)の模型の交換が行われた。大場館長は「姉妹館提携を機にさらに交流を密にして、さまざまなイベント企画を実施していきたい」とあいさつ。ゲッツェ館長も「両館が互いに学び合い、さらに発展していくことを期待する」とあいさつした。

調印式ではICEとE5系の模型を交換した。【画像:鉄道博物館】

DB博物館はドイツ鉄道(DB)が運営している博物館で、ニュルンベルク交通博物館を構成する博物館の一つ。1882年に設立され、世界で最も古い鉄道博物館とされる。2010年、ドイツの鉄道175周年を記念したDB博物館の企画展に鉄道博物館が物品や文書、映像素材を提供しており、その後も所蔵品の貸し借りなどを行っていた。

両館は2019年に姉妹館提携を行うことで合意していたが、コロナ禍を受け延期されていた。鉄道博物館は「従来からの文書・収蔵品の貸し借りなどに加え、共同企画展の開催や更なる知識の共有を図っていきたいと考えています」とし、2025年か2026年にも姉妹館提携に関する式典を開催する予定だ。

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