オーストリア連邦鉄道(OBB=オーストリア国鉄)は9月30日、欧州夜行列車「ナイトジェット」向けの新型車両を披露した。12月10日のダイヤ改正からオーストリアとドイツを結ぶ「ナイトジェット」で運用される。
新型車両は7両編成で定員は254人。座席車と簡易寝台車(クシェット)、寝台車で構成される。このうち座席車1両はコンパートメント席と多機能スペースを備える。
窓ガラスは電波を通りやすくしており、携帯電話の受信が安定するという。無料Wi-Fiや携帯電話・タブレット端末向けの充電サービスも提供。個室にはNFCカードによる電子アクセスシステムを導入する。最高速度は230km/h。
欧州では近年、飛行機や自動車に比べ二酸化炭素(CO2)の排出量が少ない夜行列車を再評価する動きが高まっており、オーストリア国鉄は「ナイトジェット」のブランドでオーストリアと欧州各国を結ぶ夜行列車の強化を図っている。
2018年、オーストリア国鉄は老朽化した「ナイトジェット」の車両を更新するため7両編成33本の新型車両をシーメンスに発注。まず今年2023年12月10日からウィーン(オーストリア)~ハンブルク(ドイツ)とインスブルック(オーストリア)~ハンブルクの「ナイトジェット」で運用される。前売りチケットの発売は10月11日から。
新型車両はオーストリア・ドイツ・イタリア・オランダ・スイスの欧州各国を結ぶルートで2028年まで順次導入される予定だ。
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