JR「秋の臨時列車」(2021年10・11月) 185系なし、特急「あたみ」新登場



JR東日本のE257系。【画像:JAPAN NAVY/写真AC】

JRグループの旅客6社は8月20日、秋の臨時列車(10月1日~11月30日の61日間)の概要を発表した。指定席の発売見合わせが一部で計画されており、新型コロナウイルスの感染状況によっては運転が中止される可能性もありそうだ。

JR東日本

在来線で特急186本、快速904本(列車に乗ること自体を目的とした観光列車「のってたのしい列車」を含む)の計1090本が設定された。新幹線についてJR東日本は「今回お知らせする臨時列車はありません」としているが、在来線扱いの山形新幹線・福島~新庄間では特急「とれいゆ つばさ」が運転される。

在来線特急では、青梅~熱海間の「あたみ」が新たに運行される。運転日は11月6・7日で、青梅8時41分→熱海11時17分、熱海16時56分→青梅19時20分。車両はE257系電車の5両編成で全車指定席だ。青梅~熱海間では2017年から「ホリデー快速あたみ」が189系電車や185系電車を使用して運転されていたが、これを特急に格上げした形だ。

今回の発表では185系を使用する臨時列車の設定がなかった。従来は185系で運転されていた臨時列車も、その多くはE257系の5両編成で運転することが計画されている。国鉄の特急型電車として人気の高い185系は今年2021年3月に定期列車での運用を離脱。その後は臨時列車などで運用されているが、遅くとも2022年までにすべて廃車になると見られている。

定期列車での運用を終了した185系。【撮影:草町義和】

JR東海

新幹線では秋の期間、2万1355本(1日平均で350本)の列車を運行する計画。「のぞみ」は休前日の利用者が集中する時間帯を中心に、1時間あたり最大12本運転する。

一方、JR東海は5月に発表した夏季臨時列車のうち、9月の臨時列車について指定席の発売を見合わせている。同社は「現在の社会情勢やご利用状況等を踏まえて運転計画を見直します」としており、新幹線は9月中の運転本数を350本程度減らすことを検討しているという。

JR西日本

山陽新幹線で234本、北陸新幹線で58本の臨時列車を計画。在来線特急は526本の臨時列車が計画された。このうち北陸新幹線ほ58本は、3月のダイヤ改正で臨時列車化(金・土曜と休日を中心に運転)された「つるぎ」だ。

在来線では山陽エリアで観光車両「La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボァ)」「etSETOra(エトセトラ)」を使用した快速「ラ・マル しまなみ」(岡山~尾道~三原)や快速「etSETOra」(広島→尾道・尾道→宮島口・尾道→広島)などが運転される。

山陰エリアでは、観光列車の快速「あめつち」(鳥取~出雲市)やトロッコ列車の「奥出雲おろち号」(出雲市・木次→備後落合・備後落合→木次)の運転が計画されている。

木次線のトロッコ列車「奥出雲おろち号」。【画像:KUZUHA/写真AC】
JR西日本の観光列車「エトセトラ」。【画像:Gahukuro/CC BY-SA 4.0、加工:鉄道プレスネット編集部/CC BY-SA 4.0】

JR西日本は今回発表した臨時列車について、当面のあいだ指定席の発売を見合わせるとしている。

JR北海道

10月に釧網本線の釧路~塘路・川湯温泉間でトロッコ列車「くしろ湿原ノロッコ」が運行される。これ以外の臨時列車の運行は発表されていない。

JR四国

トロッコ列車は「瀬戸大橋アンパンマントロッコ」(岡山~高松・琴平)や「藍よしのがわトロッコ」(徳島~阿波池田)、「しまんトロッコ」(窪川~宇和島)の運転が計画されている。東京~高松間の寝台特急「サンライズ瀬戸」は東京発の列車が琴平駅まで延長運転される。

琴平まで延長運転される寝台特急「サンライズ瀬戸」。【撮影:草町義和】

JR九州

九州新幹線では博多18時14分発の熊本行き「つばめ377号」を平日のみ運転。在来線特急は博多~大分間で「ソニック81・80号」を期間中に毎日運転する。JR九州の観光列車シリーズ「D&S列車」も土曜・休日を中心に運転される計画だ。

水害のため肥薩線での運転が中止されているSL列車「SL人吉」は、鹿児島本線の熊本~鳥栖間で運転。「かわせみ やませみ」「いさぶろう・しんぺい」も同線の博多~門司港間で運転される。

肥薩線を走っていた頃のSL列車「SL人吉」。【画像:tetsuo1338/PIXTA】

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