奥羽本線の大沢駅「通年休止」に 福島・山形の県境区間、板谷駅は引き続き冬季休止



JR東日本の東北本部は10月31日、奥羽本線(山形線)の福島・山形県境部(板谷峠)にある大沢駅について、12月から全列車が通過すると発表した。板谷駅も期間限定で全列車が通過する。

通年休止になる大沢駅。【画像:りー26/写真AC】

大沢駅は「列車のご利用が極めて少ない」として、12月1日から全列車が通過。停車を再開する予定はなく、このまま通年休止になるとみられる。

板谷駅も利用者が少ないが、こちらは従来の冬季休止期間より長い12月1日から来年2025年3月26日の期間限定で全列車が通過する予定。東北本部は「積雪による列車の大幅な遅延や誤って降車してしまうなどのリスク低減をはかり、安全で安定した鉄道輸送を提供するため」としている。

いずれも全列車の通過によるほかの駅の時刻の変更はない。

山形線の福島~米沢。【画像:国土地理院地図、加工:鉄道プレスネット】

板谷峠とその前後の区間はスイッチバック式の4駅(赤岩・板谷・峠・大沢)が連続していたことで知られる。車両性能の向上もあり、山形新幹線の工事を機に1990年にスイッチバックを解消。ホームは本線上に移設された。

山間部の駅のため利用者は少なく、赤岩駅は2012年度から冬季休止に。2016年度の冬季休止からそのまま通年休止になり、2021年3月に廃止されている。板谷駅と大沢駅は2022年度から冬季(1~3月)の全列車通過が行われていた。

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