韓国鉄道の中央線・原州~堤川間の複線電化が完成し、これにあわせて韓国高速鉄道(KTX)の新型車両「KTX-イウム」が1月5日、営業運転を始めた。
「KTX-イウム」は6両編成の電車で、営業最高速度は260km/h。「イウム」は韓国語で「つながり」を意味する。ソウルの清涼里(チャンニャンニ)駅と慶尚北道の安東(アンドン)駅を、従来より1時間半短い約2時間で結ぶ。
従来のKTX車両「KTX-I」「KTX-山川(サンチョン)」は、編成両端の電気機関車がモーターのない客車を挟んで走る「動力集中方式」。これに対して「KTX-イウム」は、先頭2両がモーターなし、中間4両がモーター付き。日本の新幹線車両と同様、編成中の車両にモーターを分散して搭載した「動力分散方式」を、KTXの車両としては初めて採用した。

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は運転開始前日の1月4日、「KTX-イウム」に試乗。試乗式で文大統領は、2029年までに旅客用ディーゼル機関車をすべて「KTX-イウム」に置き換えると話した。
《関連記事》
・JR東日本の燃料電池ハイブリッド試験車「ひばり」韓国メーカーの水素タンク搭載
・日立などパナマ運河横断モノレールのモノレール納入を正式受注 韓国企業連合と契約締結