新幹線「N700S」もグッドデザイン受賞 グリーン車の座席も



10月20日に発表された2021年度グッドデザイン賞で、新幹線車両「N700S(N700Supreme)」がグッドデザイン賞に選ばれた。受賞したのはJR東海・日本車両・日立製作所・エイアンドエフの4社。

東海道新幹線を走るN700S。【画像:クリストファー/写真AC】

N700SはN700系の改良型(N700A)に続く東海道・山陽新幹線の新型車両。2018年に先行試作車が製造され、2020年から量産車の製造が開始。同年7月から営業運転に入った。

トンネル突入時の騒音と走行抵抗の低減を図るため先頭部の形状を改良したほか、SiCパワー半導体の採用による省エネ化を図っている。また、架線からの電気の供給を受けなくても走れる自走バッテリーシステムを搭載。停電時には最寄り駅まで避難走行できるようにしている。審査委員は「高速鉄道車両の世界標準とも言えるプラットフォームを提供している」と評価した。

N700Sの車両としての受賞とは別に「N700Sグリーン車用シート」もJR東海・コイト電工・エイアンドエフの3社が受賞した。大型の背もたれや座面全体が沈み込む構造を採用するなどして乗り心地の改良を図っており、審査委員は「乗客の快適性はもちろん、車両の省エネ性や折り返し運行時の車内清掃の迅速性にも改善がみられる」と評価した。

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