上毛電鉄「800形」デザイン・仕様も発表 「パステル」継承、制御装置など新製



上毛電鉄(群馬県)は11月25日、新たに導入する電車「800形」の仕様やデザインなどを発表した。東京メトロ日比谷線で運用されていた03系電車を改造して導入する。

東京メトロ日比谷線で運用されていたころの03系(乗り入れ先の東武伊勢崎線で撮影)。【撮影:草町義和】

改造を担当するのは東京メトログループのメトロ車両。1編成は2両で構成される。定員は1両につき121人。デザインのイメージによると、外装はパステルカラーの帯で装飾。現在運用されている700形電車のデザインを継承する形になる。

800形の外装イメージ。【画像:上毛電鉄】

2両とも代替フロンを使用した大容量の冷房装置を搭載。車内には液晶運賃表示器や車内表示器、防犯カメラを設置し、車椅子・ベビーカースペースも2両に設ける。

西桐生寄りの車両は運転台・モーター付きで全4軸が駆動軸。パンタグラフとVVVFインバーター制御装置、ブレーキ抵抗器を搭載する。中央前橋寄りの車両は運転台付きでモーターは搭載しない。静止型インバーター(SIV)と電動コンプレッサー(CP)、蓄電池(BT)を搭載する。

連結器は編成両端が自動連結器、連結部は半永久連結器。主要機器のうちVVVF・ブレーキ抵抗器・SIV・CPは新製。BTは改造する。冷房装置は流用品だ。

800形の編成構成や搭載機器。【画像:上毛電鉄】

上毛電鉄は11月24日、700形の16両(2両編成8本)のうち3本を800形に更新すると発表。まず1本が12月中旬に納入され、2024年2月下旬から運用を開始する予定だ。同社は800形の導入で消費電力量を削減するほか、サービス向上やバリアフリー化を図るとしている。

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