山手線内均一定期券「廃止」オフピーク拡大、特定区間縮小も JR東日本の値上げ認可



JR東日本は8月1日、来年2026年3月の運賃改定にあわせて実施する特定区間や定期券の見直しについて、詳細を発表した。オフピーク定期券の設定範囲を拡大するほか、山手線内均一定期券を廃止する。

山手線の列車。【撮影:草町義和】

オフピーク定期券の対象エリアは、東北本線・大宮~久喜、高崎線・大宮~鴻巣、外房線・千葉~蘇我、京葉線・千葉みなと~蘇我、東海道本線・大船~平塚を追加。新たに18駅が対象駅になる。

新たにオフピーク定期券の対象になるエリアと駅。【画像:JR東日本】

ほかの鉄道との競合などにより所定より安い運賃を設定している特定区間は、普通旅客運賃で現在の115区間中86区間を廃止する。定期旅客運賃も特定区間の設定を大幅に縮小するが、通勤定期とオフピーク定期券は新橋~鎌倉の1区間が新たに特定区間になる。

特定区間(普通旅客運賃)の存廃と現行運賃・改定後の比較(1/3)。【画像:JR東日本】
特定区間(普通旅客運賃)の存廃と現行運賃・改定後の比較(2/3)。【画像:JR東日本】
特定区間(普通旅客運賃)の存廃と現行運賃・改定後の比較(3/3)。【画像:JR東日本】

このほか、山手線内を自由に乗り降りできる山手線内均一定期券(1カ月1万4970円)を運賃改定にあわせて廃止する。JR東日本によると、運賃改定に伴い山手線の運賃区分を幹線に統合することや、この定期券の利用状況などを考慮したという。

JR東日本は旅客運賃上限変更認可を昨年2024年12月に申請。今年2025年8月1日に国土交通大臣が認可したのを受け、上限の範囲内で実際に収受する運賃(実施運賃)を届け出た。運賃改定は2026年3月の予定だが、実施日は未定だ。

この改定では、これまで幹線・電車特定区間・山手線内・地方交通線の4区分だった運賃体系を幹線・地方交通線の2区分に集約。電車特定区間と山手線内を幹線に統合し、そのうえで幹線・地方交通線ともに値上げする。値上げ率は実質ベースで7.1%。5%の増収を見込む。

JR東日本によると、鉄道部門の収支は2023年度で収入が1兆8733億円だったのに対し原価は1兆8785億円で52億円の赤字。2026~2028年度の3年間平均の推定は現行運賃のままなら911億円の赤字なのに対し、運賃を改定した場合は30億円の赤字に抑えられるという。

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