西武鉄道の回数券「発売終了」来年3月頃、ポイントサービスの拡充で代替



西武鉄道は12月6日、回数券の発売を来年2023年3月頃に一部を除いて終了すると発表した。事実上の代替サービスとして4月から「乗車ポイントサービス」を拡充し、運賃額が同じ区間の利用回数に応じてポイントを付与する。

西武池袋線の石神井公園駅。【撮影:草町義和】

2023年3月頃に発売を終了するのは普通回数乗車券と時差回数乗車券、土・休日割引回数乗車券、通学用割引回数乗車券(放送大学学生用・通信教育学校生徒用)。障害者割引回数乗車券は引き続き発売する。具体的な日程は今後案内される。

乗車ポイントサービスの拡充は2023年4月1日に実施。従来の「オフピークプラス」「おでかけプラス」に加え、新たに「リピートプラス」を開始する。西武線の同一運賃区間を同一月内に5回以上利用すると、利用金額の2%がポイントとして付与される。さらに8回以上で4%、16回以上なら9%のポイントがたまる。

ICカードで157円の区間を20回、188円の区間を6回、220円の区間を2回、同一月内に利用した場合、合計ポイント数は304ポイント。内訳は157円区間20回(9%)が282ポイントで188円区間6回(2%)が22ポイントになる。220円区間2回は乗車回数が少ないためポイントは付与されない。

また、「モバイル対応PASMO」を利用するとポイント付与率が3%アップ。5回以上で5%、8回以上で7%、16回以上で12%になる。

「リピートプラス」のポイント付与率。【画像:西武鉄道】

ICカードにチャージしたお金で西武線内の同一運賃区間を利用した場合のみ「リピートプラス」のポイント付与対象になる。定期券区間内の乗車や企画乗車券での利用ではポイントは付かない。

このほか、西武バスと西武観光バスも2023年春から乗車ポイントサービスに対応する。バスの乗車に加え鉄道・バスの両方に乗車することを条件にしたキャンペーンが行われる予定だ。

西武鉄道の乗車ポイントサービスは今年2022年7月にスタート。西武グループ共通会員サービス「SEIBU PRINCE CLUB」に登録した交通系ICカード「PASMO」を使い、特定の条件で西武線を利用するとポイントがたまる。

ポイントがたまる条件は現在2種類。平日朝にピーク時間帯を避けて乗車するとポイントがたまる「オフピークプラス」と、西武線沿線の観光地などを訪ねる際に西武線を利用するとポイントがたまる「おでかけプラス」を実施している。

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