EIZO「鉄道車両搭載モニター」初発売 ワンマン運転の列車に対応



パソコンなどのモニター装置を生産しているEIZO社(石川県白山市)は10月2日、同社の液晶モニターとしては初めて鉄道車両に搭載できる「DuraVision FDF1691W」を11月26日に発売すると発表した。ワンマン運転の列車に対応する。オープン価格。

FDF1691Wの運転席設置イメージ(左上)。【画像:EIZO社】

FDF1691Wは運転席に設置できるホーム監視用モニター。鉄道車両規格に準拠した15.6型フルHD(1920×1080)解像度の液晶モニターだ。

オプティカルボンディング加工により太陽光による映り込みを軽減。広視野角IPSパネルの採用で、見る角度による色味の変化を抑えている。入力映像の回転にも対応し、縦置きなど設置の自由度を向上した。また、入力映像の任意の領域を切り出して表示できるクロッピング機能を搭載。カメラの画角を変更することなく、注意したい領域を的確に確認できる。

縦設置(左)と横設置(右)のイメージ。【画像:EIZO社】

EIZO社によると、同社は車掌がホームの監視を行うための鉄道ホーム設置用モニターを10年以上にわたり提供。このノウハウを生かし、近年進んでいるワンマン運転の導入に対応するため、車両搭載が可能なホーム監視用モニターとしてFDF1691Wを開発したという。同社は「運転席に設置できるFDF1691Wは、運転士による効率的なホーム監視を支援します」とアピールしている。

鉄道プレスネット編集部で使用している2002年発売のEIZOの液晶モニター「FlexScan L565」。【撮影:鉄道プレスネット】

EIZO社は1960年代に設立された七尾電機(石川県七尾市)や羽咋電機(石川県羽咋市)を起源とするモニターメーカー。のちに羽咋電機がナナオに改称し、七尾電機を子会社化している。1980年代にはコンピューター用モニター「EIZO」ブランドを立ち上げた。2010年、社名もブランド名と同じEIZOに改称している。

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