JR西日本と石川県白山市は1月30日、白山市立高速鉄道ビジターセンター(トレインパーク白山)で展示する「ドクターイエロー」こと新幹線電気軌道総合試験車の922形電車(T3編成)について、展示場所や展示開始時期を発表した。名古屋の鉄道展示施設から北陸の鉄道体験施設に移る。

展示されるのはT3編成の7両のうち先頭車1両(7号車)。トレインパーク白山1階のエントランス横の多目的スペースに展示する。展示開始は6月ごろの予定。開始時にはイベントを開催する予定だ。


922形は東海道・山陽新幹線で使われていた初期のドクターイエロー。国鉄時代にT1~T3の3編成が導入された。このうちT1編成が1975年に廃車。1987年の国鉄分割民営化時にはT2編成をJR東海が引き継ぎ、T3編成はJR西日本が引き継いだ。700系電車ベースのドクターイエロー(JR東海=T4編成、JR西日本=T5編成)の導入に伴いT2・T3編成は引退したが、T3編成の先頭車はJR西日本がJR東海に貸与し、JR東海のリニア・鉄道館で展示されている。
JR東海のT4編成は今年2025年1月で引退し、先頭車が6月ごろからリニア・鉄道館で展示される予定。現在はT3編成の先頭車がある場所に展示する。このためT3編成の先頭車はJR西日本に返却されることに。JR西日本は新たな保存展示場所を検討し、白山市が運営する鉄道体験施設のトレインパーク白山で展示することが決まった。
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