羽田エアポートライン・東急電鉄「認定」蒲蒲線の速達性向上計画、工事着手へ



国土交通省の関東運輸局長は10月3日、羽田エアポートラインと東急電鉄の2社が都市鉄道等利便増進法に基づき申請していた新空港線(蒲蒲線)の第1期区間の速達性向上計画を認定した。鉄道事業法の鉄道事業許可に相当する手続きが完了した。

蒲蒲線と同じ都市鉄道等利便増進法の速達性向上計画により建設された相鉄・東急新横浜線(工事中だったころの2020年3月)。【撮影:草町義和】

2社が発表した速達性向上計画の概要によると、計画の実施区域は東急多摩川線・矢口渡~蒲田の東京都大田区新蒲田2丁目を起点とし、東急多摩川線の蒲田駅(西蒲田7丁目)を経て京急電鉄本線・空港線の京急蒲田駅付近(蒲田4丁目)まで。

新規の営業区間としては蒲田駅から京急蒲田駅付近の蒲田新駅(仮称)までの0.8kmで、地下線を整備。地上の東急多摩川線と地下の蒲蒲線の線路をつなぐ連絡施設(0.9km)も整備する。羽田エアポートラインが整備主体として施設を整備、保有し、東急電鉄は営業主体として羽田エアポートラインから施設を借り入れて列車を運行する。

運行区間は渋谷方面~(東横線)~多摩川~(東急多摩川線)~蒲田~(蒲蒲線)~蒲田新駅。東急多摩川線では東横線から乗り入れる列車が停車できるよう、多摩川駅と下丸子駅でプラットホームの整備などをあわせて行う。

1時間あたりの運行本数は蒲田~蒲田新駅の場合、朝ラッシュ時で1時間あたり20本、それ以外の時間帯は10本。1編成の車両数は3両または8両になる。東横線の乗り入れ区間を含めた所要時間は中目黒~蒲田新駅が約23分で、いまより13分短縮。自由が丘~蒲田新駅はいまより22分短い約15分になる。運賃は東急電鉄の運賃体系を基本とするが、蒲田~蒲田新駅は加算運賃を設定する。

総事業費は約1248億円。整備期間は2025年10月~2042年3月としているが、運行開始時期は「令和20年代前半」(2038~2042年ごろ)としている。

速達性向上計画の認定を受けた蒲蒲線のルート(赤)。【画像:羽田エアポートライン・東急電鉄】

羽田エアポートラインは蒲蒲線の整備主体として東京都大田区と東急電鉄が2022年10月に設立した第三セクター。今年2025年に入って東急電鉄とともに都市鉄道等利便増進法に基づく手続きを本格化させており、4月に構想の認定を受けて8月に速達性向上計画の認定を申請していた。

速達性向上計画の認定により、羽田エアポートラインは鉄道事業法に基づく第3種鉄道事業許可を受けたとみなされ、東急電鉄も第2種鉄道事業許可を受けたとみなされた。鉄道事業法上の手続きとしては今後、工事施行認可を経て工事に着手することになる。第2期区間となる蒲田新駅~大鳥居の事業着手のめどは立っていない。

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