鉄道路線の長期運休区間まとめ(2025年9月1日) 500km以上が災害で運休中



災害などにより長期運休中または長期運休になる可能性が高い鉄道路線の区間の総延長は、9月1日時点で600km以上に及ぶ。このうち500km以上が自然災害によるもの。8月の大雨の影響で運休線区が大幅に増加している。

おもな運休線区は9月1日時点で次の通り。

JR北海道:宗谷本線(一部)

運休区間:幌延~稚内
運休距離:60.0km

2025年8月20日の豪雨の影響で路盤流出や道床流出が発生。運休区間を含む旭川~稚内で代行バスが運行されている。復旧の見込みは立っていない。

路盤が流出した宗谷本線。【画像:JR北海道】

JR東日本:津軽線(一部)

運休区間:蟹田~三厩
運休距離:28.8km

2022年8月の大雨で路盤流出などの被害が発生。代行バスや乗合タクシーへの振替輸送が行われている。なお、蟹田~新中小国(信)を通る貨物列車は運行されている。

JR東日本と沿線自治体は鉄道を廃止して新たな自動車交通に転換することで合意しており、2026年度には鉄道事業の廃止手続きが行われる見込み。

JR東日本:花輪線(一部)

運休区間:鹿角花輪~大館
運休距離:37.2km

2025年8月20日からの大雨の影響で線路設備の流出などの被害が発生。9月1日から代行バスの運行と高速バスへの振替輸送が実施される。9月下旬ごろに運転再開の見込み。

秋田内陸縦貫鉄道:秋田内陸線(一部)

運休区間:上桧木内~角館
運休距離:28.3km

2025年8月20日からの大雨の影響で複数の大きな被害が発生。9月1日から代行バスが運行される。

JR東日本:陸羽東線(一部)

運休区間:鳴子温泉~新庄
運休距離:49.2km

2024年7月25日の大雨で盛土崩壊などの被害が発生。代行バスが運行されている。2025年9月から復旧工事に着手する計画。運転再開時期は未定。

JR東日本:陸羽西線

運休区間:新庄~余目
運休距離:43.0km

陸羽西線のトンネルに近接する道路トンネルの工事に伴い2022年5月から全線運休中。代行バスが運行されている。当初は2024年度中の再開を予定していたが道路トンネルの工事が遅れており、再開時期は未定に変更されている。

JR東日本:米坂線(一部)

運休区間:今泉~坂町
運休距離:67.7km

2022年8月の豪雨の影響で橋梁の崩落など甚大な被害が発生。代行バスが運行されている。JR東日本は自社単独での復旧・運転再開は困難との考えを示しており、上下分離方式の導入や第三セクター化、バス転換も検討されている。

いすみ鉄道:いすみ線

運休区間:大原~上総中野
運休距離:26.8km

2024年10月に発生した脱線事故の影響で全線運休中。代行バスが運行されている。いすみ鉄道は2027年秋ごろまでの再開を目指している。

大井川鉄道:大井川本線(一部)

運休区間:川根温泉笹間渡~千頭
運休距離:19.5km

2022年9月の台風の影響で甚大な被害が発生。運休区間を含む家山~千頭で代行バスとコミュニティバスが運行されている。2029年ごろの再開が見込まれている。

黒部峡谷鉄道:本線(一部)

運休区間:猫又~欅平
運休距離:8.3km

2024年1月に発生した能登半島地震の影響で橋梁が損傷。2026年内の工事完了を目指しているが運転再開時期は未定。

広島電鉄:本線・皆実線(一部)

運休区間:稲荷町~的場町~比治山下
運休距離:1.2km

2025年8月3日の駅前大橋ルート開業に伴い休止中。2026年春に再開し、循環系統の電車が新たに運行される予定。

JR西日本:美祢線

運休区間:厚狭~長門市
運休距離:46.0km

2023年6~7月の大雨の影響で橋梁崩落などの被害が発生。代行バスが運行されている。JR西日本と沿線自治体は鉄道を廃止してバス高速輸送システム(BRT)に転換する方向で合意している。

JR西日本:山陰本線(一部)

運休区間:人丸~滝部
運休距離:21.6km

2023年6~7月の大雨の影響で橋梁が傾斜するなどの被害が発生。運休区間を含む長門市~小串で代行バスが運行されている。2025年9月27日に再開の予定。

《参考》JR九州:日田彦山線(一部)

運休区間:添田~夜明
運休距離:29.2km

2017年7月に発生した九州北部豪雨の影響で橋脚の損傷や路盤崩落など甚大な被害が発生。鉄道復旧を断念してBRTに転換することになり、2023年8月に運休区間を含む添田~日田で日田彦山線BRT(BRTひこぼしライン)の運行が始まった。鉄道事業の廃止手続きはまだ行われていない。

JR九州:日豊本線(一部)

運休区間:霧島神宮~国分
運休距離:12.7km

2025年8月の大雨の影響で築堤崩壊が発生。代行バスが運行されている。運転再開は2025年9月下旬の見込み。

JR九州:肥薩線(2020年7月~)

運休区間:八代~人吉~吉松
運休距離:86.8km

2020年7月の豪雨の影響で橋梁が流出するなど甚大な被害が発生。八代~葉木と一勝地~人吉で代行バスが運行されている。これ以外の区間では代行輸送は行われていない。

八代~人吉の51.8kmは上下分離方式の導入を条件にした復旧が計画されており、JR九州は2033年度の再開を目指している。人吉~吉松35.0kmの扱いは未定。

JR九州:肥薩線(2025年8月~)

運休区間:吉松~隼人
運休距離:37.4km

2025年8月の大雨の影響で築堤崩壊が発生。2025年9月1日から代行バスが運行されている。JR九州は運転再開まで時間がかかる見込みとしており、2025年内の再開は困難とみられる。

くま川鉄道:湯前線(一部)

運休区間:人吉温泉~肥後西村
運休距離:5.8km

2020年7月の豪雨の影響で橋梁が流出するなど甚大な被害が発生。代行バスが運行されている。上下分離方式の導入を条件にした復旧が決まっており、2026年上半期には再開の見込み。

肥薩おれんじ鉄道:肥薩おれんじ鉄道線(一部)

運休区間:八代~日奈久温泉
運休距離:10.1km

2025年8月11日の大雨の影響で土砂流入や路盤流出が発生。代行バスが運行されている。

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