韓国ソウルの路面電車「58年ぶり復活」へ 住宅団地の公共交通、近く走行試験



韓国の首都ソウルで路面電車方式の軽量軌道交通(LRT)「慰礼(ウィリェ)線」の工事が最終段階に入り、まもなく走行試験が始まる見込みになった。『聯合ニュース』などが報じた。

慰礼線の電車。【画像:ユン・ヨンヒ/ソウル特別市】

慰礼線はソウル特別市松坡区・京畿道城南市寿井区の馬川(マチョン)~慰礼水辺公園~福井(ポクチョン)を結ぶ本線(4.7km)と、城南市寿井区の慰礼水辺公園~南慰礼(ナムィレ)を結ぶ支線(0.6km)で構成されるLRT。大規模住宅団地「慰礼新都市」の公共交通になる。

『聯合ニュース』などによると、事業の進捗率は88%に達している。行政手続きで最も厳しいとされる警察の交通安全審議も最近通過した。8月には走行試験が始まる予定。ソウル特別市は来年2026年8月の開業を目指しているという。

慰礼線のルート(赤)。【画像:OpenRailwayMap/OpenStreetMap、加工:鉄道プレスネット】

ソウルでは1899年に路面電車が開業。戦後の1968年には自動車社会の深度化や施設整備の停滞などを受けて廃止された。目標通り2026年に開業した場合、58年ぶりにソウルに路面電車が復活することになる。

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