韓国鉄道公社(コレイル、韓国国鉄)は1月11日、郊外線の旅客列車の運行を21年ぶりに再開した。『ハンギョレ』などが報じた。

郊外線はソウル北郊の京義線・陵谷(ヌンゴク)駅と京元線・議政府(ウィジョンブ)駅を連絡する路線。利用者が少ないことから2004年に旅客列車の運行が休止されていた。地元自治体が運営費を負担することを条件に運行再開が決まり、施設の改修や試運転などを実施。昨年2024年末には再開の予定だったがストライキなどの影響で少し遅れ、今年2025年に入ってからの再開になった。
再開したのは陵谷駅の一つ先の大谷(テゴク)駅から議政府駅までの30.5km。陵谷~大谷は引き続き休止するが、大谷駅で京義・中央線や首都圏広域急行鉄道A路線(GTX-A)など他線との連絡が図られる。中間駅は元陵(ウォルルン)・日迎(イリョン)・長興(チャンフン)・松湫(ソンチュ)の4駅が営業を再開した。
運行本数は上下各4本。大谷~議政府の所要時間は約50分だ。運行休止前は気動車を使用していたが、再開に際しては客車3両編成(うち1両は電源車)の両端に4400形ディーゼル機関車を連結したプッシュプル編成を導入。郊外線の営業再開にあわせてデザインを変更している。

初乗り運賃は2600ウォン(約280円)。1月31日までは全区間1000ウォン(約108円)で利用できる。
《関連記事》
・韓国ソウル郊外線の再開「延期」ストライキや工事遅延が影響 20年前に営業休止
・韓国の「日本海縦貫線」まもなく開業へ 釜山~江陵の380km、その先はどうなる?