大井川鉄道は5月23日、ブルートレイン塗装の電気機関車が牽引する全車自由席の観光列車を6月から運行すると発表した。

運行日は6月7日~7月21日の土曜・休日。10~16時台に大井川鉄道の金谷~川根温泉笹間渡を1日3往復する。運行時刻は次の通り。
すまた1号:金谷10時00分発→川根温泉笹間渡10時49分着
すまた2号:川根温泉笹間渡11時00分発→金谷11時50分着
かわかぜ1号:金谷12時00分発→川根温泉笹間渡13時01分着
かわかぜ2号:川根温泉笹間渡13時17分発→新金谷13時58分着
普通列車:新金谷14時45分発→金谷14時50分着
奥大井1号:金谷15時00分発→川根温泉笹間渡15時51分着
奥大井2号:川根温泉笹間渡16時04分発→新金谷16時43分着
列車の編成は電気機関車+旧型客車+電気機関車。このうち川根温泉笹間渡寄りの電気機関車はブルートレイン塗装に塗り替えた電気機関車になる。停車駅は金谷・新金谷・家山・川根温泉笹間渡。車内では週替わりでデザインを変える乗車記念カードを配布する予定だ。
新金谷14時45分発の金谷行き普通列車は運賃のみで乗車でき、それ以外の列車は運賃と急行料金(1500円)が必要。座席未指定のSL列車やEL列車を利用できる1日フリー切符「大井川本線フリーきっぷ」でも乗車できる。全車自由席だが、大井川鉄道は「スムーズな乗車のため、急行券の事前予約をおすすめします」としている。予約は大井川鉄道のウェブサイトで受け付ける。
ブルートレイン塗装に塗り替えられたのは、E31形電気機関車のE34。西武鉄道から譲り受けたもので、大井川鉄道に移ってからも西武時代の朱色とクリーム色の塗装をそのまま採用していた。今年2025年3月、青とクリーム色の2色に塗り替え、かつて東海道本線の寝台特急列車(ブルートレイン)を牽引していたEF65形500番台電気機関車を再現。車体表記の記号番号も国鉄の方式にあわせて「ED31 4」とした。


大井川鉄道は「雄大な大井川の景色を、昭和の雰囲気溢れるレトロな旧型客車に揺られながら、どこか懐かしい列車旅を楽しみいただけます」とアピール。利用状況に応じて運行期間を延長することも検討しているとしている。
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