国土交通省の東北運輸局長は4月18日、福島交通が申請していた飯坂線の旅客運賃上限変更を認可した。これを受けて福島交通は5月17日に運賃改定を実施することが確定した。全体で20.15%値上げする。

普通旅客運賃は初乗り(2kmまで)が現行150円のところ30円値上げの180円。ほかの距離帯も30~60円値上げする。おもな区間(現行額→改定額)は福島~岩代清水が180円→210円、福島→笹谷が240円→280円、福島→桜水が280円→330円、福島→飯坂温泉が370円→430円。定期旅客運賃は1カ月の場合、4km超~5kmまでの区間で通勤定期が2080円値上げの1万920円、通学は810円値上げの6720円になる。
飯坂線は福島~飯坂温泉の9.2kmを結ぶ単線・電化の鉄道路線。消費税率の引き上げによるものを除くと、同線の運賃値上げは1992年以来、約33年ぶりになる。福島交通はコロナ禍による利用者減少からの回復が進んでいないことや物価の高騰などを受け、今年2025年3月に運賃改定を申請していた。
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