西武鉄道は4月9日、東村山駅付近で東京都が実施している連続立体交差事業(連立事業)について、6月29日の始発から西武新宿線の下り線を高架化すると発表した。この事業で高架線への切替が実施されるのは初めて。

今回、高架線に切り替えられるのは新宿線下り線の約2.3km。東村山駅も新宿線の下り線が高架ホームに移る。高架ホームはホームドアも設置され、高架切替と同時に使用開始する。切替工事は6月28日終電後から6月29日始発前まで実施。切替工事に伴う列車の運休はない。

この連立事業は東村山駅を中心に新宿線・国分寺線・西武園線の線路(合計約4.5km)を高架化するもの。すべて高架化されると踏切5カ所が解消される。事業費は約935億円。

今回の切替では新宿線の下り線のみ高架化されるため踏切は解消されないが、踏切を通る列車は減少する。西武鉄道は「府中街道などの4か所の踏切において遮断時間が短くなることが見込まれ、踏切による交通渋滞が緩和されます」としている。
連立事業の事業期間は2028年度まで。関連する側道の整備も含めた場合は2030年度までの予定だ。
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