小田急電鉄「子供は1カ月800円」定期券も一律低価格に、3月から



小田急電鉄は1月11日、子供運賃の低廉化を3月12日のダイヤ改正にあわせて実施すると発表した。子供のICカード運賃を一律50円にするほか、子供用の通学定期券やフリー切符も安くする。

小田急線の列車。【撮影:草町義和】

普通旅客運賃の子供運賃は現在、10円単位運賃(紙の切符)が70~450円で、1円単位運賃(ICカード)は63~445円。3月12日からはICカード運賃が区間にかかわらず一律50円になり、13~395円の値下げになる。紙の切符の運賃は従来通り。

定期旅客運賃は磁気・ICカードとも、小児用通学定期乗車券を全区間一律に値下げ。3月12日から1カ月800円、3カ月2280円、6カ月4320円になる。1カ月の場合、最大で3020円の値下げ。6カ月なら最大で1万6310円の値下げだ。ただし通学区間(証明証に記載された区間)のみの発売になるため、購入する区間を自由に選ぶことはできない。

子供用のフリー切符は「箱根フリーパス(2日間)」が400円値下げの1500円に。「江の島・鎌倉フリーパス」の子供用は340円値下げの430円になるが、この切符は大人を含む料金の見直しが行われるため、改定後の一部区間は現在の子供料金を上回る。

小田急電鉄の子供運賃低廉化は、同社が策定した子育て応援ポリシー「こどもの笑顔は未来を変える。Odakyu パートナー宣言」の一環。昨年2021年11月にICカードの子供運賃を一律50円にすると発表し、実施時期や定期券・フリー切符の低廉化は後日案内するとしていた。

小田急電鉄はこれに伴い子供用のICカードを普及させるため、今年2021年2月10日~3月25日に「小児用PASMOを作ろう!」と題したキャンペーンを実施する。小児用PASMOを小田急線の各駅か定期券売場で新規に購入してアンケートに回答すると、先着1万人に特急ロマンスカー70000形「GSE」をデザインしたオリジナルICカードケースがプレゼントされる。

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