大阪メトロ中央線「自動運転」実証実験 操作限定の添乗員が乗務



大阪メトロは1月29日、中央線で自動運転の実証実験を実施すると発表した。乗務員の負担軽減などを目指す。

自動運転の実証実験が行われる大阪メトロ中央線。【画像:たもぞう/写真AC】

自動運転レベルはGoA2.5。2月から3月にかけ、営業運転の終了後に夢洲~大阪港でGoA2.5の実証実験を行う。400系電車に搭載されたGOA2.5システムの機能や緊急対応時のオペレーションを検証。将来の実用化に向けたデータを収集する。実験は複数回にわたり実施し、さまざまな運行条件下でのテストを行う予定だ。

GoA2.5はGoA3と同じ添乗員付き自動運転。GoA3の添乗員は運転操作を一切行わないが、GoA2.5の添乗員は編成先頭部に乗務して前方確認を行うほか、トラブル発生時に限り緊急停止操作を行う。昨年2024年3月からJR九州の香椎線(福岡県)に導入された。

GoA2.5の自動運転は、踏切があるなど自動運転を導入するのが困難な路線でも低コストで自動運転を導入できる。また、手動運転の操作を限定することで高度な運転教育が不要になり、人材確保が容易になるといった利点がある。

鉄道の自動運転における自動化レベル。【画像:東京メトロ】

大阪メトロは自動運転に取り組むことで、人口減少に伴う労働力不足による乗務員確保の課題解決や、鉄道システムの高度化・複雑化による乗務員負担の軽減、フレキシブルな輸送計画による利便性の向上を目指すとしている。

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