大井川鉄道のSL・EL急行料金「1.5倍」値上げ 石炭や電気の高騰など受け



大井川鉄道は2月13日、SL・EL急行料金を改定すると発表した。国土交通省の中部運輸局長に料金改定を1月27日に届け出て受理されたのを受け、現行料金の1.5倍に値上げする。

大井川鉄道のSL列車。【画像:taso583/写真AC】

現在のSL・EL急行料金は1000円。3月20日以降の乗車分から1.5倍の1500円に改定する。EL急行料金は以前は500円だったが、昨年2024年9月からSL急行料金と同額に値上げしており、今回の改定で2024年8月時点の額の3倍になる。

大井川鉄道のSL・EL列車は原則として運賃のほかSL・EL急行料金を払う必要がある。運賃・料金をあわせた額は、新金谷~川根温泉笹間渡で2330円。

大井川鉄道のEL列車。【撮影:草町義和】

大井川鉄道によると、近年は蒸気機関車で使用する石炭や電気機関車で使用する電気が高騰傾向。SL・EL列車で使用している機関車や客車は1930~1950年代に製造されたもので、年を経るにつれて維持費用が増大している。このため料金を改定することにしたという。

大井川鉄道は「今回の料金改定により、将来にわたって安全に鉄道輸送を行うための車両・設備等への投資を行うとともに、サービスを改善することでより快適な旅行を実現し、地域経済活性化に寄与していきます」としている。

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