関西大手私鉄の南海電鉄の2200系電車が、観光列車への改造車を除き最初の製造から56年の歴史に幕を閉じる。同社は12月10日、2200系が引退すると発表。これを記念して旧塗装の復元やイベントなどを行う。
南海2200系は1969年、22000系電車として製造された車両。橋本以南の山岳区間を含む高野線で運用された。その後は1997年にワンマン化改造が施され、多奈川線などの各支線で運用された。
現在運用されているのは合計6両で、観光列車「天空」に改造されたモハ2208+モハ2258の2両1編成と一般車両のモハ2231+モハ2281・モハ2232+モハ2282の2両2編成。このうち「天空」を除く2編成が来年2025年春に引退し、2200系の一般車両が全廃になる。
南海電鉄は引退を記念し旧塗装の復元車を2025年1月20日から運行する。銚子電鉄(千葉県)に譲渡した2200系と同様に緑の濃淡2色の旧塗装をモハ2231+モハ2281編成に施し、記念ヘッドマークを掲出。運行期間は2025年の1月20日から春の引退までの予定で、高野線の汐見橋~岸里玉出(汐見橋線)と高師浜線、多奈川線、加太線、和歌山港線を走る。
このほか、旧塗装復元車の撮影会(1月18日、住ノ江車庫)や披露会(1月19日、汐見橋駅)を開催する予定。ピンバッジやキーホルダーなどの記念グッズも販売する。
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