JR東海・大井川鉄道「コラボ臨時列車」東海道本線で運行 かつては乗り入れ列車も



JR東海は来年2025年1月12日、東海道本線・三島→金谷(静岡県)で臨時列車「大井川鐵道 かけはし」を運行する。金谷駅で連絡している大井川鉄道とのコラボ企画。

臨時列車「かけはし」は373系の3両編成で運行される。【画像:taso583/写真AC】

時刻は三島7時45分発→金谷9時19分着で下りのみの運行。途中、沼津・富士・清水・静岡の各駅に停車する。車両は373系特急型電車の3両編成で特製ヘッドマークを掲出する。車内では大井川鉄道の「名物広報」こと山本豊福氏によるトーク企画が行われるほか、記念乗車証や千社札ステッカーを配布する。

「名物広報」こと大井川鉄道の山本氏(左)と「かけはし」のヘッドマーク(右)。【画像:JR東海】

全車普通車指定席で乗車には乗車券のほか指定席券(530円)が必要。指定席券は今年2024年12月12日の10時から全国のJRのおもな駅と旅行会社の窓口で発売する。

国鉄線~大井川鉄道線の直通列車の時刻表。【引用:『国鉄監修 交通公社の時刻表』1982年11月号】

「かけはし」終着駅の金谷駅では、JR東海の東海道本線と大井川鉄道の大井川本線が連絡している。かつては貨車のほか国鉄の臨時旅客列車が大井川本線に乗り入れていたこともある。『国鉄監修 交通公社の時刻表』1982年11月号(日本交通公社)によると、静岡~千頭の臨時快速「奥大井」や千頭~浜松の臨時快速「すまた」が設定されていた。静岡8時49分発の「奥大井」の場合、金谷発の時刻は9時20分。今回運行される「かけはし」の金谷着の時刻とほぼ同じだ。

現在はJR列車の乗り入れは行われておらず、東海道本線と大井川本線をつなぐ線路も撤去済み。大井川本線のSL列車などの観光列車は自動車やツアーバスでのアクセスが主流になったことから、基本的には広い駐車場がある新金谷発着に変わり、金谷駅には乗り入れていない。

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