福井鉄道・えちぜん鉄道など「全国交通系ICカード」導入へ 福井県が予算計上



福井県は2月6日、本年度2022年度2月補正予算案と来年度2023年度当初予算案の概要を発表した。鉄道関係では1年後の北陸新幹線の延伸開業を控え誘客促進事業費などを計上。全国相互利用サービスに対応した交通系ICカードの導入も促進する。

えちぜん鉄道の列車。【撮影:草町義和】

福井県は「地域公共交通キャッシュレス化推進事業」として2月補正予算案と2023年度当初予算案に合計8億5000万円を計上。交通事業者に対しICカード機器類の導入を支援する。

まず京福バスと福井鉄道バスを対象に路線バスへのICカード導入を支援。2022~2023年度を事業期間として福井県が全額補助する。地域鉄道は2023~2024年度を事業期間とし、福井鉄道とえちぜん鉄道に対し福井県が3分の2を補助。残り3分の1は国が補助する。

北陸新幹線は来年2024年春に金沢~敦賀が延伸開業の予定。これに合わせて京福バス・福井鉄道バスがICカードを導入する。新幹線の延伸開業にあわせJR西日本から経営分離される並行在来線(北陸本線)はJR西日本のICカード「ICOCA」が導入済みで、福井県内の区間を引き継ぐハピラインふくいもICカードに対応する。

福井鉄道・えちぜん鉄道は北陸新幹線の延伸開業から1年後の2025年春にICカードを導入する予定だ。

福井鉄道の列車。【撮影:草町義和】

このほか、ハピラインふくいへの支援策としては、JRから経営分離される区間の鉄道資産の取得や鉄道運行に必要な設備整備などを支援する「並行在来線鉄道施設等整備支援事業」(97億4800万円)を計上。新駅の設計などに必要な費用(1700万円)や経営安定基金の積立・交付費(4億円)なども計上した。

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