JR東海の311系「引退時期」決まる ヘッドマーク掲出や廃車回送ツアーを実施



JR東海は5月12日、311系電車が6月末をもって引退すると発表した。同社「ありがとう311系」と題した企画を実施。車両を装飾するほか「廃車回送ツアー」も行う。

JR東海の311系。【画像:taso583/写真AC】

装飾されるのは311系の4両2編成(G1編成・G11編成)。311系に乗務する機会が多い大垣運輸区の社員がデザインしたヘッドマーク(2種類)を掲出する。登場当時のオレンジ色の帯にあしらわれていたJRマークも復刻。車内は走行写真などの中づりポスターを掲出する。5月30日以降、準備でき次第運行を開始。6月30日まで運行する。

装飾列車で掲出されるヘッドマークのデザイン(左=東京寄り、右=神戸寄り)。【画像:JR東海】

廃車回送は営業運行からの引退後、車両の解体作業を行う場所まで運行する回送列車のこと。廃車回送ツアーはこの列車に乗る企画で7月12日に実施する。ツアーでは名古屋駅でG1編成とG11編成を連結した8両編成に乗車。大垣車両区を経由して浜松駅近隣の廃車車両留置場所に向かう。申込方法など詳細はクラブツーリズム鉄道部のX(旧Twitter)アカウントで今後案内する。

311系は1989年にデビュー。1991年までに60両(4両15編成)が製造された。1988年に導入された211系5000番台をベースとしつつ、車内座席に転換クロスシートを採用した。JR東海では2022年3月までに、国鉄から継承した車両の運用をすべて終了。現在は311系などJR東海の発足初期にデビューした車両の更新が進められている。

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