東海道・山陽新幹線「N700S」JR西日本が追加投入 N700Aも「S」に改造



JR西日本は6月16日、東海道・山陽新幹線の最新型電車「N700S」を追加投入すると発表した。N700Sの一つ前の世代になる電車「N700Aタイプ」の改造も推進し、安全性・安定性の向上を目指す。

東海道・山陽新幹線のN700S。【画像:JR西日本】

今回発表の計画では、N700Sを2編成追加。まず8月ごろに1編成を投入し、残り1編成は来年2024年2月ごろに投入する。N700Aタイプは40編成を改造する計画。2024年度から2026年度にかけ博多総合車両所で実施する。

N700Aタイプの改造では、N700Sで採用されている機能の一部を反映させる。自動列車制御装置(ATC)とブレーキシステムを改良し、地震時のブレーキ距離を従来のN700Aタイプから5%短縮。大容量のデータ通信を実現して車両の状態監視機能の強化を図り、安全性や安定性を向上する。パンタグラフやブレーキ装置の摩耗部品は長寿命化を図り、メンテナンスコストを削減する。

東海道・山陽新幹線のN700A。【画像:Harusz/写真AC】

N700SはJR東海が開発した新幹線車両。東海道・山陽新幹線では2020年7月にJR東海が導入し、2021年にはJR西日本も導入した。JR九州も2023年9月に開業した西九州新幹線に導入している。

フルアクティブ制振制御装置やコンセントの全席設置で快適性やサービスを向上。ブレーキシステムの改良や状態監視機能の強化、バッテリーによる自走システムの導入などによる安全・安定性の向上も図られている。

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