JR西日本の新型電気式気動車「DEC700形」8月中旬から性能確認試験



新型電気式気動車のDEC700形。【画像:JR西日本】

JR西日本は7月28日、新型電気式気動車「DEC700形」の性能確認試験を8月中旬から始めると発表した。

実施する性能確認試験は、新しいシステムを採用する際の技術的検証と車両性能調整を行うための「基本性能試験」と、走行線区の地上設備との適合確認を行うための「全線走行試験」。

基本性能試験では、勾配での起動性能の確認と加減速度の確認、新しい車体形状における走行抵抗の確認を行う。全線走行試験では、走行安全性や乗り心地の確認、走行時に台車にかかる応力の確認を行う。

性能確認試験は本年度2020年度末まで実施。バッテリーの搭載によるハイブリッド方式の各種検証試験は来年度2021年度以降に実施する予定だ。

DEC700形は、ディーゼルエンジン発電機で発電した電力でモーター駆動して走る電気式。バッテリーを搭載したハイブリッド方式への変更も可能な構造だ。1両が製造され、6月に川崎重工業の兵庫工場を出場。下関総合車両所新山口支所に送られた。

JR西日本は「次世代に向けた技術的検証を実施し、技術的課題を克服していくこ とで、当社の概ね20年後の技術ビジョンの実現、技術で開拓する交通の進化に向けたチャレンジを継続していきます」としている。

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