JR東海道本線・御殿場線の沼津駅付近を高架化する連続立体交差事業(連立事業)の工事が第2段階に進む。静岡県沼津市は10月30日、新しい車両基地の建設に着手すると発表した。
新しい車両基地は東海道本線・沼津~片浜のほぼ中央で、沼津駅から約2kmの沼津市片浜地区。留置線や通路線、洗浄線などの線路と仕業点検庫やモーターカー庫などの建物、周辺環境保全のための調整池や緑地などが整備される。延長約2.1kmで面積は約5万平方m。11月21日に現地で着工式が開催される予定だ。
この連立事業はJR東海道本線・御殿場線の沼津駅付近を高架化し、13カ所の踏切を解消するもの。現在の沼津駅はJR貨物の貨物駅とJR東海の車両基地が隣接して高架化工事に支障するため、貨物駅と車両基地を高架化の範囲外に移転する。工事の第1段階として2022年1月、東海道本線・原~東田子の浦の原西部地区に新しい貨物ターミナルを整備する工事が始まっていた。
現在のスケジュールによると、新貨物ターミナルは2027年度末に使用開始の予定。2030年度末には新車両基地の使用も開始する予定だ。高架本体の工事は2026年度に開始し、まず東海道本線の上り線を高架化。続いて御殿場線を高架化し、2040年度には東海道本線の下り線を高架化して高架工事を完了する予定だ。
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