徳島線に新トロッコ列車「藍よしのがわトロッコ」10月登場 キクハ32-501と駅弁が復活



JR四国は7月27日、新しいトロッコ列車「藍よしのがわトロッコ」を10月から吉野川沿いの徳島線で運転すると発表した。

「藍よしのがわトロッコ」のイメージ。【画像:JR四国】

車両はキハ185系気動車キハ185形とキハ32形気動車キクハ32形の2両編成(定員58人)。このうちキクハ32形がトロッコ風の車両だ。車体は青をベースにしたデザインで、「Ai(藍)」の字体を阿波踊りに見立てたシンボルマークをあしらう。

JR四国が公表したイラストイメージでは、キハ185形が「キハ185-20」、キクハ32形が「キクハ32-501」とされている。キハ185-20とキクハ32-501は2019年秋に運転を終了した土讃線のトロッコ列車「志国高知 幕末維新号」で使用されており、この2両のデザインを変更して導入するとみられる。

「藍よしのがわトロッコ」の先頭部と側面のイメージ。【画像:JR四国】

列車名と運転区間、時刻は次の通り。

●さとめぐみの風(下り)
徳島10時34分発→石井10時46分着・10時51発→穴吹11時45分着・11時50分発→阿波加茂12時38分発→阿波池田13時00分着

●かちどきの風(上り)
阿波池田14時39分発→阿波加茂14時57分着・15時00分発→穴吹15時57分着・15時58分発→石井16時47分着・16時52分発→徳島17時06分着

トロッコ車両のキクハ32形に乗れるのは、石井~阿波池田間のみ。景色が良好な場所では徐行運転を行う。座席指定料金は大人530円・子供260円で、所定の運賃も含めた金額は徳島~阿波池田間が大人2190円・子供1090円になる。

車内で徳島県の地酒や土産品を販売するほか、下り「さとめぐみの風」では乗車日4日前までの予約制で駅弁も販売する。JR四国などによると、徳島県は2016年以降、沖縄を除いて駅弁が販売されていない唯一の都道府県になっている。「さとめぐみの風」では、かつて徳島の駅で販売されていた駅弁「阿波尾鶏とりめし」にアレンジを加えて復活させるという。

運転開始は10月10日で、本年度2020年度は11月29日までの土曜・休日と2021年3月27・28日に運転される計画。2021年度は4~5月と9~11月に運転される予定だ。

車内で販売される駅弁のイメージ。【画像:JR四国】